最高の忍者漫画と問われれば、個人個人それぞれ思い入れがある作品がある。

このブログで敢えてそれを言及するなら『ムジナ』(相原コージ)を推奨。

おそらくこれほど壮絶かつ奥深い忍者漫画はないのではないだろうか。



有名作品なら言わずと知れた『 NARUTO 』や『カムイ伝』があります。

しかしこの『ムジナ』はギャグとシリアスが高いレベルで交錯しています。

普通漫画ってギャグ寄りかシリアスよりどちらかに偏るでしょう。

でもこの『ムジナ』はギャグとシリアスがどちらも際立っているんです。

つまり「ギャップ」がこれほど激しい作品はあまりないということです。



それでいて読んでいて衝撃を受ける驚きの展開の連続な上に、

作品の世界観はどんどん重く陰鬱になっていくのです。



とてもじゃないですが女性にはキツい作品でしょうが、

とても深く最終話を読み終わった時の感慨深さはすごかった。



これほど読み終わってボーッといろいろ考えさせられたことは初めてです。

全9巻だからボリューム的に一気読みするのに手頃です。

近年復刻版で全4巻の「ムジナスペシャル」が出て、

尚更一気読みしやすいです。



主人公「ムジナ」という名の1人の少年忍者です。

厳しい忍びの掟によって使い捨てのコマとされる忍者たち。

そんな世界の中でどうやって「生きる」かに固執し続けたムジナ。


数々の闘いの中で父から受け継いだ「必殺」の忍術と共に、

自身の隠された才能にもよって絶体絶命の状態から生き残り続けます。



しかし「スズメ」という愛する少女を得たことで、

「愛する者を守る」為に命を捨てる覚悟をしなければならなくなります。


相手は里に住む人間を1人残らず殲滅しようと大群で攻め込んできた伊賀忍軍。

たった1人で伊賀の忍びを相手にする壮絶なラストへとつながるわけです。

なかなか入手困難な漫画ですが、ネットカフェにでも行く機会があれば、

ぜひ読んでみることをおススメします。

なぜ僕が「最高の忍者漫画」にこの作品を選んだのか?

きっとわかっていただけると思います